「自然を“理解して支える技術”」

ニームの葉を手に取ると、毎回、少し緊張する。
その日その時の空気や湿度、気温で、まるで性格が変わる。
同じように仕込んでも、香りの立ち方も、色の深まり方も違う。
人間みたいに、その日の“機嫌”がある。
だから最近は、少しずつ条件を変えながら、
どんな環境で葉が一番心地よく過ごせるかを探している。
温度を変えてみたり、瓶の置き場所を日陰に移したり。
ほんの小さな違いなんだけど、それで仕上がりがまるで変わる瞬間がある。
そういう時に、「自然って、やっぱり面白いな」と思う。
何度か試しては、「あれ、やっぱり違うな」と首をかしげ、また翌日にもう一度やってみる。
机の上には、色の違うオイルの瓶がいくつも並んでいて、ちょっとした研究室みたいになっている。
でも、やっていることはどれも地味で、
瓶を傾けて色を確かめたり、葉を触って感触を比べたり。
手で感じて、鼻で覚えて、感覚で判断する。
まるで五感で会話してるような時間だ。

この仕事をしていると、“技術”って言葉が少し優しく聞こえてくる。
機械とか効率とか、そういうことじゃなくて、
自然を理解して、支えていくための“工夫”のことだと思う。
自然が持つリズムを乱さずに、人の手でほんの少し寄り添ってあげる。
その絶妙な距離感が、僕は好きです。
うまくいかない日も多い。
香りが抜けすぎたり、色が浅かったり、乾燥させた葉が思ったより湿っていたり。
それでも、ふとした瞬間に、「これは…完璧かもしれない」と思える出来に出会う。
その時の喜びは、誰かに自慢したくなるような嬉しさだ。
自然がこちらを認めてくれたような気がして、ちょっと胸の奥が熱くなる。
僕たちは、自然を変えようとはしていない。
ただ、その力をちゃんと理解して、
“無理のないかたち”で引き出したいと思っている。
そのための実験であり、試行錯誤であり、そして何より、僕たち自身の学び。
オイルづくりも、人づくりも、ブランドづくりも、本質はたぶん同じなんだと思う。
焦らず、でも立ち止まらず。
自然のリズムを感じながら、少しずつ育てていく。
瓶の中でオイルがゆっくりと色を変えていくのを見ていると、
「よし、今日も少しだけ、いいものができそうだ」
そんな気持ちになる。
おわりに
自然は“待てば育つ”わけじゃない。
ちゃんと向き合って、少しだけ手を添える。
その繰り返しが、きっと一番美しい。
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